国の印刷局が製造する紙幣や切手

日本には、紙幣や切手やパスポートを製造するための特別の組織があります。それは国立印刷局です。これは、東京都港区に本局を置く独立行政法人です。この組織は、2003年3月までは財務省印刷局と呼ばれていました。

また、省庁再編により現在の財務省ができる以前、2001年1月までは大蔵省印刷局と呼ばれていました。このような変遷があったことは、紙幣の表面下部にある小さな文字で確認することができました。2000年代の半ばごろ、紙幣を何枚から並べて見比べると、上記のような3つの名称を確認できましたが、財務省ができて10年以上が経過した現在ではそのようなこともなくなってしまいました。これと同じことは切手でも確認できました。

切手には耳紙と呼ばれる部分があります。切手シートの上下左右にある余白部分のことです。そして、そのような耳紙のうちの1か所には、これを製造した印刷局の名前が入れられています。これを銘鈑と言います。

コレクターたちの中では、実用上は何の価値もないこの銘鈑に注目し、それを収集の対象とする人もいます。同じ切手なのに3種類の異なった銘鈑があることは、それらの人にとって大きな価値があるのです。また、切手の耳紙の別の場所には、カラーマークと呼ばれるものが印刷されています。これは、インクの不使用がないことやその色合いをチェックするために付けられるものです。

このカラーマークもまた、コレクターたちの収集対象となっています。